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■医学的に見た格闘技界にある非常識〜その3〜

整形外科医に縫わせるな?

 前々号の格闘技通信誌に載った記事で非常に腹の立つことがありました。
「皮膚をカットしたら整形外科医ではなく、形成外科医に縫ってもらったほうが傷はきれいに治る。」
といった内容でした。
ある総合格闘技の団体が選手やセコンドに医学的知識を身に付けさせようと、開いた勉強会での発言でした。
この手の試みは大変有意義ですばらしいことであると思いましたが、問題は講師の人選でした。
当日はボクシング界の有名なトレーナーが講師となりました。
セコンドやトレーナーの技術の講義なら わかるのですが、専門的な医学知識や医療の実状に関して決して詳しいわけではなく、何ヶ所か誤った知識を述べ、雑誌もそれを鵜呑みにして報道したのです。

 形成外科とはもともと皮膚科から独立した科であり、醜い傷痕やあざを取り去ったり、しわを伸ばしたり、
おっぱいを大きくしたり小さくしたり・・・・こういう 技術を受け持つ科なのです。
したがって彼らにとって傷痕を残さずにキレイに縫合することは当然のことです。
しかし、我々整形外科医だってその技術は習得しているのです。
若い女性の柔肌にメスを入れる事だってあるのだから。
そんな場合は特に気を遣って”形成外科的”縫合をしているのです。
また、試合場でも、K−1戦士に限らず美形格闘家や女流格闘家を縫う時だって スーパーモデルを縫う時と
同じだけの丁寧さで縫っているのです。

 さらに外傷の傷を縫合するとなると、話は別なのです。実際に医者になってから経験する外傷患者の数は、
圧倒的に我々整形外科医の方が多く、 「こういう傷ならこう」「ああいう傷ならこう」というノウハウは
形成外科医とは 比べ物にならないほどの違いがあるのです。
我々整形外科医が、病院でどのような研修を受け、どのような修練を積んでいるかをそのトレーナー氏が少しでも知っていたら、文頭のような馬鹿げた発言は出来なかったと思います。

 皆さんなら街で怪我をした時、誰に縫ってもらいますか?


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